一家で韓国にお住まいのララさん。娘さんが学校と距離をとるも、韓国には「不登校」というワードがなくもう一歩踏み込んだアドバイスがもらえないと、メール相談をくださいました。
ララさんより:小5から高1までの娘さんのこと
現在高一の娘のことなんですが、小5から学校で友達とのトラブルが増え、仲間外れもしたりされたりとあったようです。
中学生になると2年生にコロナによりオンライン授業が始まったのがきっかけで、遅刻や授業にでないことが増えました。中3になると午後だけ授業にでるようになり、そのうち欠席するようになりました。本人が環境を変えたいという望みで、他の市へ引っ越し、転校もしたのですが、通えませんでした。
今は問題の抱えた子達を受け入れてくれる高校に通っていますが、ほとんど行っていません。そして来週期末テストがあるので、どうするのか聞いたら、自主退学すると。前々から退学して、高校卒業資格を取ると言っていました。
ララさんより:娘さんが学校に行かない理由とお風呂に入らない今
学校に今行かない理由は、学校にいると気持ちが悪くなると体から拒否反応するようです。そして今では外出すら不安で近所しか出ません。
1番の問題は、お風呂に入りません。服も着替えません。洗濯物を出したのも数ヶ月経ちました。部屋の掃除も拒否、クローゼットなんて触ろうものなら、爆発です。
でも、髪は時々洗い、顔にパックをしたりします。
そしてこの1年で15キロ太りました。それもあって、外出が嫌なのかと思っていたのですが、、
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ララさんより:お母さんとしての気持ち
このような状態なので、学校を辞めることには私は反対ではありません。夫もです。
ただ、今でも大事な話をする事を嫌がるのですが、学校を辞めた後どのように娘に接して良いのかわかりません。
娘は休ませることが1番だと思い、高校入学してからは、自由にさせていました。
精神科にも半年通い、薬も処方されました。カウンセリングは今も受けていますが、私がどうしてあげたらいいのか、わかりません。
過去のメルマガを読ませていただいて、少し息子さんとうちの娘と似てるのかなと思え、勇気を出して相談しました。私たち家族は韓国に住んでおり、不登校という単語はありません。そんな中カウンセリングを受けても、しっくりする回答やアドバイスをもらえませんでした。
何からしてあげれば良いのか良きアドバイスお願いします。
ララさんより:自宅での娘さんの様子
昼間は私も夫も仕事に出るので、娘は好きな時間に起きて、好きなことだけしてます。ゲームやスマホ、ピアノを特にしてます。昼寝をする事も多いです。勉強はゼロ。ただ外国語に興味があるため、英語中国語スペイン語とか少し勉強してるようです。
家の手伝いゼロ。これは、小5の反抗期始まる前までは、本当によく手伝ってくれ、一緒に料理や洗濯物を畳んだりしました。
ララさんより:娘さんに望む未来
自分の選んだ道を歩んで欲しい。
笑顔で家族と楽しく話すことができるようになって欲しい。
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yukiより①子どもを大好きじゃない瞬間もあっていい
ララさん。韓国からのお便りありがとうございます。私を見つけ、選んでくださったこと嬉しく思います。息子と似ているという言葉も嬉しかったです。息子の子育てはそれはもう大変でした。私ね・・・小さいときから、息子が可愛くないと思うときもたくさんあったし、息子を好きになれないときもたくさんありました。ララさんはお優しいからそんなことないかな^^
もしね、ララさんの中で、子どものことは、いつも愛して守ってあげないといけないと思っていたら、その気持とても素敵だけど、時には好きじゃないって思ってもいいんですよ。それは決して悪い親じゃなくて、そのことが今のお子さまの姿に直結しているわけではないからね。好きじゃないって言い方はよくないかもしれませんが、「大変だ!」とかそんな感情でも同じでね、まずはララさんが自分の気持ちを認めてあげて、その気持を心から外に出してあげてくださいね。マイナス目の感情は外に出すこと^^これって元気に笑うために必要なことなんです^^感情って便秘みたいなもので出さないと身体に悪いんです。そんな事思っちゃダメって我慢するから辛くて、どんどん出していいんです。その出しどころだけ間違えなければ、どんどん出して、まずはララさんが元気になってください^^感情の出しどころ。よかったらご参加くださいいね^^
オンライン(海外からもOK)で参加できるmiraicafeなど無料でお話できるサイトもあります^^笑って泣いてスッキリしてください^^子どもを支えるためにもお母さんが元気じゃないとね(^_-)
yukiより②心を痛めた子どもに大切なこと
メールをいただいて、私が感じたのは、小学校5年生の頃の仲間はずれの経験でできた心の痛みが瘉えていないのかなと思いました。
だからって今、そのことを無理に聞かなくてもいいです。それは、子どもにとって「過去」になったら自分から話し始めます。「あのときこうだったんだよね・・」って。辛かったこと、悲しかったことを口に出さない。(出せない)ときは、まだそのことが、その子にとって「今」だから。一度仲間はずれの経験をすると、その恐怖や悲しみが心に残り、どんなに場所を変えても、どんなに気を紛らわそうとしても深い深い痛みは瘉えず、その悲しみや恐怖がよぎって頑張るぞという気持ちになりにくいんです。
いじめのことで、娘がお世話になった(うちには娘もいます^^)スクールカウンセラーさんが私に話してくれたこと。それはね・・・いじめられるって、例えば「嫌い」って殴られたほうが、よっぽどいいらしいんです。仲間はずれみたいな行為は、硬い石に水を1滴ずつ垂らしていくような、一見わかりにくくて、気付きにくい事だけど、気付いたら奥深くまで穴が開いてて。
人は、水を1滴垂らしたくらい(そのくらい)でっていうけれど、その積み重ねによって、そのくらいのことでも、心に穴が開く力があること。だからそこを軽く扱って「そんなことで・・」「頑張りなさい」と言ってしまうと、子どもは「どうせ誰もわかってくれない」とか、「そのくらいって思えない自分がダメなんだ」とか「悲しむこと」もダメなことだとそのことに完全に蓋をしてしまい・・・そこが瘉えないままだから、いくら月日が経っても、場所が変わっても、心の奥でずっとずっと立ち直れないまま恐怖ばかり残るんです。って。
いじめに大きいも小さいもありません
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心を痛めた子どもは自己肯定感がとても低いです。これは外の世界での仲間外れで「自分の価値」をズタボロにされたからです。いじめって文字にするとほんの三文字ですが、とんでもなく心をえぐられる出来事がおきています。それでもお子さまは生きていてくれたこと。それでも家を避難の場所として選んだこと。それはララさんの愛情あってのこと。お子さまが家を安心で安全な場所として選んだこと。ララさんの優しさあってのことだと思います。ララさん。よく頑張りましたね。そして、よく頑張ってますね。心を痛めた子どもが必要なことはまず、そのままでいいということを心から知ること。子どもによってはそんなのじゃダメ!と思っている子もいますが、それはその子の考えだからそれでいいんです。
心を痛めた子どもに必要なのは凍りついた心を溶かすこと。親として、どうしたらいいのかの解答ではなく、「解凍」が大事なんですね。ララさんにとって、お子さまの心を溶かすことって何がありますか?何をしてあげたいですか?例えば・・笑顔にしたい→大好物を作ろう→喜んでくれなかった→じゃあどうしたらいいの?と解答を求めてしまいますが、コミュニケーションは受取り手あってのこと。うまくいくことに縛られないでくださいね。行為は、うまくいいくためにやってるんじゃなくて、ララさんがお子さまのためにこうしたいからと自分の心で選択をしてください^^
yukiより③お風呂に入らない対処法
お風呂に入らない。服も着替えない。うちもそうでしたからよく分かります。この行為は親を困らせるためではありません。不登校の子どもは心が病んでいるのではなく、心を痛めた子どもです。よくエネルギー不足という言い方で表現されますが、そのとおりでお風呂に入る気力すらないんです。自宅で好きなことはできても、お風呂には入らないのも、やっとたまった少しのエネルギーで日常を生きているのでお風呂の分まで力が足りません。何もしていないからエネルギーはありそうだけど・・って思われがちですが、ずっとずっと脳は休まず、焦りや不安悲しみや恐怖が支配しています。時間がたくさんあるからついつい悪い方へ考えてしまっているんです。ララさんも経験があると思いますが、難しい問題を解くとドッと疲れますよね。座ってじっとしているのに、脳を使うってそれだけ疲れるんです。これが回復してくると脳が五感を感じる力がでてきて、かゆいとか臭いとか自分で気付いてお風呂へと動くようになります。
ここで親としてできることは、お風呂に入らない困った子として接するのではなく、お風呂に入る力も残っていないのかとそのことを理解してあげてほしいです。本人に「お風呂に入る力もないのね」と告げる必要はありません。ララさんが心で理解してあげればそれで十分です。もしスキンシップがとれたら、ソファーにいる時に、なにかのついでのように、足だけ温かいタオルで拭いてあげても効果がありました。でもこれは嫌がるときはしないほうがいいです(経験談^^)お部屋も汚くていいんです。片付けない困った子ではなく、その力が出ないだけなんです。
家のお手伝いも一緒です。ほんの少しやっとたまった毎日エネルギーで生きています。お手伝いをする力はありません。大人の常識は心を痛めた子どもには通用しません。生きるのに必要ではないことをする力がない状態です。でもね・・・病気ではないんです。病んでいるわけではないんです。瘉えていないだけなんです。心が元気になったらちゃんとちゃんとなんでもできるようになります^^
また家でなにもしないって、それがいい状態のときもあるんです。まだ回復していないのに、明るく振る舞ったり、家事を手伝うときは、自責の念や罪悪感、または怒られるかもと不安になり家事をする場合もあるからです。自宅でゆっくりできているのは、家族に対してのプレッシャーがなく、休めている状態でもあるんです^^親としてはウキーってなりますけどね^^;
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yukiより④親ができること
ララさんはお子さまのためにと優しい心でいっぱいの頑張り屋さんのお母さんです。お子さまと肝心な話ができなくて焦ったり不安に感じていると思います。でも答えはララさんのお便りの中にありますね^^家族で楽しく話したい^^これが1番ですよね。学校なんてなんとかなる。生活も元気になればなんとかなる。笑顔で一緒に楽しく話せたら。社会的になんと言われても親としてそれが1番ですよね。だとしたら?将来のこと。これからのこと。急いで話さないとダメでしょうか^^?今話さないとダメでしょうか^^?ララさんのお子さまです。ララさんが信じなくてどうしますか^^うちの子もそうだったのですが、私が隙あらばこれからのことを話そうとするので私を避ける時期がありました。ちょっと機嫌がいいとチャンスとばかりにこれからのことを話そうとするので、息子は機嫌だっておちおちよくできませんでした^^
これはいかんな・・と徹底して学校に関してのことは息子には話しませんでした。これからどうするなんて具体的なことは1つも話しませんでした^^そうすると、保護犬が人間になれていくように心を許し始め、少しずつ自分から話すようになっていきました。
休むって、時間ではなく深さです。家から出なければ、休まっているわけではありません。いつ何を聞かれるかとヒヤヒヤしていたら気は休まりません。(脳が疲れてエネルギーがたまりません)子どもを何も言わずに見守るってとても苦しいです。難しいです。だからこうやってその気持ちをアウトプットすることが今ララさんに必要なことです。ここで相談を書いてくれたこと。大きな一歩です。子どもを支えるにはお母さんがエネルギー不足にならないように。そのためには愚痴も大事だし、泣くことも怒ることも大事です。それをお子さまにぶつけないように。またご相談くださればお返事も書きますし、先に書きましたようにオンラインで繋がれる親の会などもぜひご活用になってたくさん愚痴ってください^^ララさん。韓国からお便りをありがとうございました。