子どもがカウンセリングを受けたがらないのは

コラム

息子が高校で不登校になったとき、スクールカウンセリングをすすめられました。でも息子は学校に行きたがらず、カウンセリングは私だけで受けていました。

娘が学校でつらい思いをした時に娘は自分でカウンセリングの予約を取って帰ってきていました。その日に合わせて私も休みをとり、カウンセラーさんと何度もお話をしました。

①カウンセリングのイメージはどんなもの?

息子は学校を嫌がりました。娘は心身に異変が起きるほど学校で嫌な思いをしましたが、それでも自分はどうやったら学校に残れるかを考えていました。

カウンセリングを受けると、状況や身体や心がよくなり学校に戻れるものだと思っていたら、本人がどう望むのかで受けたいのか受けたくないのかの視点を無視して無理にでも受けさせようとしてしまいます。

②問題を見つめる強さがあるのか

娘はこんなことされた。あんなことされた。と自分が嫌だったことを話しました。そんなことをされたら「自分はいじめられている」とか「嫌われている」とか思われそうで、隠したい部分だと思います。私だったら恥ずかしくて、親の前では言えなかったと思います。

高校で不登校になった息子の理由は今でもこれ!とはわかりません。当時の話を今でもしませんから。

③誤魔化したほうが楽だから

問題は直視しないほうが楽です。お風呂の排水溝、トイレの溝の裏側。汚れてるだろうなと思っても、見たくないです。きっとまだ大丈夫。今度でいいか。そう思いながら過ごしている感じです。きれいにしたほうがずっと気持ちがいいし、清潔に使えてつまりや故障もなく修理に出すこともありません。

でも直視したくない。だって汚れているのわかっているから。

カウンセリングを受けるのは心の闇を表に出して理解や解決をしてもらうもの。問題を直視しないと先に進めないもの。そう思っているとずっと怖くていけませんよね。

④カウンセリングはなんのために

身体や心をつらい部分を解消して少しでも元気になってもらいたくて。親はそう純粋に思っていても、子どもはその先は学校に戻される。その恐怖があったら受けるのを拒みます。もちろん心身がつらく、学校に行くのも無理。そんな人にスクールカウンセラーさんにあわせるのは一苦労だと思います。

私もずっとそう思っていました。でも娘を見て「自分の意志」があると震えながらでも怯えながらでもカウンセリングを受けるのだと知りました。

それは娘が凄いのではなく、私が息子で経験をしていたからです。「子どもにとって一番いい方法を選ぼう」と。世の中にはかなわないこともあるし、どうにもできないこともある。このまま学校を去ってもいい。その気持ちで娘の時は接していたから。カウンセラーさんにどうこうしてもらおうとは思っていなくて、この子に一番いい方法を話し合えればと思って受けていました。

⑤カウンセリングを受けないメリットはなんだろう

カウンセリングはなんのために。誰のために。何がしたくて。どうしたくて。親と子ときっと違うはずです。娘のカウンセラーさんは娘に「未来」を見せてくれました。やっていたのは何気ない会話だけ。でも娘との何気ない一言から、それ面白そうね。これ知ってる?この映画おもしろいよ。このお店美味しかったよ。ここ行ったことある?など。私も動きたい。楽しみたい。ドンドン欲求がでてきました。実際に行くことは当時は難しかったですが、ここで終わりじゃない。自分には未来がある。と会話にいっぱい入れてくれました。

当時カウンセリングを受けたがらない息子。そこにはどんな気持ちが隠れていたのだろう。カウンセリングを受けないものにはカウンセリングを受けないもののメリットがあるのです。

↓息子が高校で不登校になったときに出会った本。

その行動にはどんなメリットがあるのだろう

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